化学の新研究は不要 【東大生が参考書の感想を書く】

どうも、駒場太郎です。
化学の新研究
理系ならほとんどの人が見たことがあるのではないでしょうか。
めちゃくちゃ有名な参考書なので、すでに他の人がたくさんレビューしているかと思いますが、
実際使える参考書なのかどうか、正直に話していきたいと思います。
このコーナーで紹介する参考書は必ずしもおすすめではないことに注意してください。
化学の新研究
化学の参考書の中でボス的な存在です。
圧倒的なボリュームからその威圧感を放っています。
また、どんな参考書にも「信者」が存在します。
「化学の新研究は理系にはマスト」
「新研究は大学でも使えるからやっておいて損はない」
などと、化学の新研究にも信者は多数いるようです。
そんな信者の布教に乗せられて、私も高3の夏休みにamazonで買いました。
(別に信者を悪く言うつもりはありません。かく言う私も東大数学で一点でも多く取る方法の信者(?)です。)
でも、ボリューミーすぎてあんまり使う気になれませんでした。
うまい使い方も思いつきませんでした。
そんな感じで化学の新研究はほぼ置物状態になっていました。
まあインテリアとしてはカッコいいとは思いますが。
ではそんな化学の新研究、一体どんな参考書なんでしょうか。
主な特徴としては以下の3つ。
・分厚い
・受験範囲を逸脱している
・新演習との対応はない
順番に解説していきます。
分厚い
まず、厚みが半端ないです。広辞苑並み。
重さもかなりあるので破壊力も抜群です。
これで殴られたら◯にます。
厚い・重いのデメリットは持ち運びが困難なことです。
受験生は参考書を自習室などに持っていくことが多いかと思いますが、その時に少し大変です。
分厚い参考書を持っていることを自習室などでアピールしたい人(?)にはもってこいの参考書。
やはり重い参考書はカバンに入れて持っていくだけでも疲れてしまいますよね。
高校生はもちろん学校の荷物も運ぶから、ただでさえカバンは重くなりがち。
多少の筋トレにはなるかもです。
あとは個人的には単純に勉強意欲が削がれます。
本当に量が膨大なので。
受験範囲を逸脱している
さっき言ったことと少し被ります。
化学の新研究はかなり高校化学の課程を無視しています。
それゆえにあの厚さになっているんです。
(あとは謎のコラムがあったりするから)
厚い=情報量が多い。
情報量が多いことは必ずしもメリットにはなりません。
大切な情報が埋もれてしまいかねないからです。
この参考書は辞書的に使うことをオススメいますが、その際にいちいち手間取ることになります。
もちろん、情報量が多いことはメリットにもなります。
受験範囲を余裕で網羅、むしろオーバーしているので、時間が余りまくっている受験生(そんな受験生はほとんどいないと思いますが)には良いかもしれないです。
また、化学の新研究にすら載っていないことは入試にはまずでない、と割り切れる安心感はあります。
それだけ新研究にはたくさんの情報が詰まっています。
とにかく量をこなさないと不安になってしまう受験生にはピッタリかもです。
そんなことを言いつつも、難関大学では化学の新研究にも載っていないテーマがいきなり出題されます。
なぜなら、これほど有名な参考書であれば、入試を作る教授も目を通しているので対策してくる可能性が高いからです。
目新しい問題を出題することで、受験生の対応力を図ります。
とは言え、東大などの有名大学志望の受験生は、
過去問などで出てきたものを新研究で調べると、だいたいの内容は載っていることに気がつくと思います。
「え、ほとんど新研究に載ってるじゃん。新研究読んでれば東大化学余裕じゃね?」
こう思ってしまうかもしれませんが、それは勘違いです。
難関大学で出題された内容が新研究にほとんど掲載されているのは、新研究の的中率が高いのではなく、
出題された内容を新研究が載せているからです。
後だしジャンケンに他なりません。
ですので、過去問のカバー範囲が広いからといって、
新研究を過大評価しないようにしてください。
新演習との対応は無い
理系受験生なら
「化学の新演習」
という問題集を知っていると思います。
新研究も新演習もト部さんという人が書いていて、名前も似ているのですが
内容は全く関係ありません。
関連なしです。
それぞれ別の参考書なので、セットで使ったほうが良いなんてことはありません。
もちろん、新演習単体で使っても大丈夫です。
参考書の総合評価
以上のことをふまえて化学の新研究を総合評価をすると
星1☆ です。
やはりデメリットが多いですね。
化学が大好きで、マニアックな情報を欲しがる受験生には良いかもしれませんが、
合格が目的なら 不要です。(たとえ東大に受かりたい場合でもです。)
断言します。
ただ、化学を勉強する上では調べる用の参考書があったほうが勉強しやすいと思うので、
もう少しまとまりの良い参考書を使うと良いと思います。
新研究をどうしても使いたい場合は、辞書的な感じでたまに開くくらいがちょうどよいとおもいます。
間違ってもメインの参考書にはなりませんので注意してください。
今回は以上です。